演奏曲紹介

ドヴォルザーク スターバト・マーテル  曲紹介と語形分析による解釈

ドヴォルザークとスターバト・マーテルについて

ハプスブルク家に支配されて200年余。漸く民族意識の芽生え始めた当時のチェコに、アントニン・ドヴォルザーク(18411904)は肉屋の息子として生まれました。

少年の頃から音楽の才能を認められていた彼は、やがてプラハに出てオルガン学校に通い、卒業後はオルガンやヴィオラ奏者、ピアノ教師として生計を立てつつ、作曲を続けていました。ヴィオラ奏者としての彼は16歳あまり年上の祖国の先輩スメタナのオペラの初演などにも度々立ち合い経験を深め、またワーグナーにも強い影響を受けるようになっていました。

1873年、32歳の時、発表された作品がある程度の成功をおさめ、間もなく教え子のアンナと結婚。1875年にはオーストリア文化省に認められ奨学金を得、生活が安定しつつあった矢先の長女の死。悲しみの中で心を捉えたのが「スターバト・マーテル」の詩だったのでしょう。作曲を進めるうちにも1877年になって次女と長男を相次いで亡くすという不幸に見舞われたドヴォルザークの心中は推し量るのも憚られる気がします。

公教会祈祷書中のスターバト・マーテルの韻文は、十字架にかけられたイエスの下で悲しむ聖母マリアへの祈りであり、13世紀の修道士ヤコポーネ・ダ・トーディの作と言われています。この詩には古くからたくさんの曲がつけられペルゴレージやロッシーニなどの作品がしばしば演奏されますが、ドイツ語圏での作品が少ない中このドヴォルザークの作品が特に有名です。

詩は10の部分に分けて作曲され1曲目の激しい悲しみから4曲目のバスソロの合間の合唱に表れる慰めの旋律を経て次第に祈りへと高められてゆきます。

以前、湘フィルのプログラムに解説を書いて頂いた鈴木敬一神父はこのように書かれました。

『この曲の作曲前と作曲中にドヴォルザークは愛する自分の子供を次々と亡くしています。彼のこの曲への思いは、きっと次のようなものだったと想像します。「聖母の苦しみを思い起こして、自分がその思いを共感することによって、キリストの苦しみに与れるものとなれますように。そして、その苦しみと死によってもたらされる永遠の命に、自分も、とりわけ自分の子どもたちも招かれますように。そのように確信しています。」そして、同じく想像ですが、もう一つ付け加えるとすれば、「聖母も自分の悲しみを分かってくださっていて、ともに苦しんでくださっているのだ」という確信と希望を音楽そのものを通して語っているように思います。』


スターバト・マーテル(御母は立っていた)の語形分析による解釈

                                         ベース 指原建司

  スターバト・マーテルは一般には「悲しみの聖母」の詩と言われ、中世の詩の中でも心を打つ3行連詩から成る御母*マリアへの祈りで、長年ラテン語で唱えられてきました。 

*マーテルは母ですが特別にイエスの母マリアを指しており、御母とした。

  日本語はラテン語と文書構成が異なりますが、日本語で詩の意味を理解すれば、各行末は韻を利用し詠唱すれば、ラテン語の歌詞を覚えるのは比較的容易になると思いました。

  ラテン語はローマ法を作ったローマ人が使った言語で、単語間の関係を明確にしており(名詞・形容詞は語幹+語形変化、動詞は時称幹+語尾変化)、更に、動詞の時制を細かく規定することで、簡潔な文書で一義的でヴィジュアルな情景を想い浮かべることが出来るようになっております。

例えば、初めの3行の詩(「スタバート マーテル ドロローサ」御母は立っていた、悲しみにくれて)を採り上げ、ラテン語の分析手法(語形分析)の効用を感じていただき、全体の詩を最後まで味わっていただければ幸いです。

・マーテルは「名詞」で「主格」・「単数」・「女性形」の語形変化をしております。主語は「名詞」の「主格」をとりますから、マーテルが主語となります。

・ドロローサは「形容詞」で、語形変化がマーテルと同じですから、マーテルを修飾しています。

・スターバトは「動詞」で語形は「能動態」・「直説法」・「未完了過去」・「単数3人称」です。動詞の時制(未完了過去)とは、過去のある時点での継続的な動きに対して用いる時制です。 その過去の時点とは、次の次の行(「ドゥム ペンデーバット フィリウス」御子がかかっているあいだ)が該当します。つまり、イエスが十字架に架けられた時であり、場所は、次の行(「ユクスタ クルーチェン」十字架のかたわらで)、その状態は(「ラクリモーザ」涙にくれて)です。

3行(たった単語9文字)の詩の個々の単語を語形分析することで、御母の状況が明確になります。ラテン語は書き言葉として厳密な定義がなされていますから、可能なら、翻訳だけでなく語形分析の手法等で、その意味をつかむことが大切と思い、トライアルし、一覧表でまとめてみました。

 

  下記一覧表は、初めに、ラテン語・英語・日本語の比較をし、続いて、個々の単語の語形分析を行い単語間の関係、及び動詞の時制を含めた使い方から詩の意味を考えました。更に、参考までに聖書の言葉があれば引用しました。

 

尚、スターバト・マーテルのテキストには異同が多く、ドヴォルザークは第1曲の歌詞に対して、原詩の4節2行目(et tremebat dum videbat)に、異同の詩(Pia Mater dum videbat) と et tremebat cum videbat を追加し、御母「見ている」場面を強調しております。

 Stabat Mater スターバト・マーテル 1

ラテン語の語形分析からの解釈 

1曲  御母は立っていた、悲しみにくれて

四重唱合唱アンダンテ・コン・モート、ロ短調2分の3拍子)

 

Stabat mater dolorosa

The sorrowful Mother stood
御母は立っていた、悲しみにくれて、

st.abat    動詞・能・直・未完・単3:stand 立つ、立ち上がる

未完了過去(未完と略す)の「時制」は過去における継続的な、持続性のある行為を表しますので、この場合は「立ち尽くしていた」となります。

mater     名詞・主格・単・女:mother 

この母は十字架に架けられた、イエスの母マリア(御母と称します)を指します。

ヨハネ福音書1925 stabant autem iuxta crucem Iesu mater(ウルガタ訳聖書ラテン語)

         イエスの十字架のそばには、その母・・・・が立っていた(日本語新共同訳聖書)

autem(一方)という言葉は日本語訳では除かれている   

doloros.a   形容詞・主格・単・女:sorrowful (肉体的) 苦しみ / (精神的) 苦しみ、悲しみ、 

dolorosaは「母」と格数性が一致しており、母を修飾しています(悲しみにくれた御母)。

juxta crucem lacrimosa

full of tears by the Cross

十字架のかたわらで、涙にくれて、

juxta    前置詞(対格をとる)  near, (very) close to, (何々の) 隣で、そばで、傍らで、

cruc.em   名詞・対格・単・女:cross; hanging tree   十字架        

lacrimos.a 形容詞・主格・単・女: weeping; causing tears; 憐れな,悲しい気持ちにさせる
dolorosaと同じようにlacrimosaも主格を用いていますから母を修飾しています。

dum pendebat filius.

while her Son was hanging there

御子がかかっているあいだ。

dum        接続詞while, as long as, (何々する)

pend.ebat   動詞・能・直・未完・単3hang, hang down; ぶら下がる

fili.us       名詞・主格・単・男:son 息子  

「御子」が主語ですので、主格のfiliusとなります。

Cujus animam gementem

He whose sighing soul,

うめき苦しむその魂を

cuj.us  関係代名詞・属格・単・男 whose?; 息子を指しており、性は息子と同じ「男性」

anim.am    名詞・対格・単・女:soul, spirit   

「魂」は剣が貫くもので「目的語」であり、対格を用いています。

gem.entem  動詞・能・現在分詞・対格・単・女groan; lamentため息を漏らす、うめく

現在能動分詞は動詞を形容詞的に用いる用法で、「うめき苦しむ」は「魂」を修飾しており、名詞と同じ、語尾変化(対格・単・女)になっています。

contristatam et dolentem

anguished and grieving,

嘆きを誘う悲しい心を

contristat.am 動詞・受・完了分詞・対格・単・女depress悲しませる。 

et            接続詞(and そして

dol.entem   動詞・能・現在分詞・対格・単・女be afflicted, cause pain苦しむ

      これらの分詞はすべてanimamの格(対格)と同じであり「魂」を修飾しています。

pertransivit gladius.

was pierced by a sword

剣が刺し貫いていた。

pertransiv.it  動詞・能・直・完了・単3go/pass by 貫く

gladi.us     名詞・主格・単・男sword  / 殺人、死

 「剣」が主語であり、主格を用いています。

関連聖句 「_あなた自身も剣で心を刺し貫かれます_」(ルカ福音書235

tuam ipsius animam pertransiet gladius (ウルガタ訳聖書)

     あなた自身    魂を    貫くでしょう   剣が  

     pertransivit gladius.はこのルカ福音書の聖句をもとにしています。  

O quam tristis et afflicta

O how sad and afflicted was

おお、どんなに哀しみ、傷ついたろう、

quam   副詞 how,なんと

trist.is  形容詞・主格・単・共:sad, sorrowful悲しい、悲しい気持ちの

afflict.a  動詞・受・完了分詞・主格・単・女afflict, damage, (心が) 気落ちした、惨めな

    英語のSVC構文のC(補語)に相当するので、形容詞は主格を用います。V(動詞)fuit

S(主語)illa benedictaとなります。

fuit illa benedicta

that blessed Mother

あの祝せられた女、

   fu.it    動詞・能・直・完了・単3to be, exist ~だった。尚、3人称単数は「母」を受ける

ill.a    代名詞・主格・単・女that あの。 尚、「あの」は「御母」を指す

benedict.a完了受動分詞・主格・単・女blessed祝福された

   benedictaillaと同じ、格数性であり、illaを修飾しています。

  関連聖句(受胎告知)「恵まれた方。主があなたと共におられる。」(ルカ福音書128

Dominus tecum     benedicta    (ウルガタ訳聖書)

            主が あなたと一緒に(おられます) 恵まれた方  

mater unigeniti.

of her Only-begotten Son

(神の)ひとり子の御母は。

  unigenit.i形容詞・属格・単・男only 一人子の

    mater unigenitiilla benedictaと同格の主語となります。

Quae maerebat et dolebat

How she moaned and wept,

嘆き 悲しみ

   qu.ae       関係代名詞・主格・単・女  先行詞はmater(御母)

maer.ebat  動詞・能・直・未完・単3grieve, be sad, 悲しんでいた。

dol.ebat   動詞・能・直・未完・単3hurt; suffer pain苦しんでいた

et tremebat dum videbat

and trembled while she saw

身を震わせたのだ  見て

   trem.ebat  動詞・能・直・未完・単3tremble, shake 震えていた

dum     接続詞:while, as long as,~している間

vid.ebat   動詞・能・直・未完・単3see, look at 見ていた

   「(十字架刑を受けた)御子の苦しみを見ている間、震えていた」

尚、「震えていた」は未完了過去形で、過去における継続的な、持続性のある行為を表す。

ドヴォルザークはこのet tremebat dum videbatに対し、下記の2つの言い換えも歌詞に

加えて、この「見ている」場面を強調しております。

Pia Mater dum videbat         

the Mother of Piety, as she saw  

et tremebat cum videbat 

and trembled when she saw

   pi.a  形容詞・主格・単・女:pious, devout; holy, godly;慈悲深い

  cum   副詞:when, at the time/on~している時に

①の意味は「慈しみ深い御母が見ている間」

   フォーレのレクイエムの歌詞が浮かびます。因みにpi.e形容詞・呼格・単・男です。

Pie Jesu, Domine, dona eis requiem.
        慈悲深き主イエスよ、    彼らに安息を与え給え。

②の意味は「見ている時、震えていた」

nati poenas inclyti.

the pangs of her glorious Son

名高い御子の苦しみを

   nat.i   名詞・属格・単・男 son; child; 子の

poen.as 名詞・対格・複・女punishments  / 苦しみ

inclyt.i  形容詞・属格・単・男celebrated, 高名な

inclyti.は、natiを修飾し、彼女が見ている対象である「苦しみ(poenas)」にかかっております。

 

関連聖句(復活後)「次のように書いてある。『メシアは苦しみを受け、(ルカ福音書2446

sic   oportebat  Christum pati   (ウルガタ訳聖書)

           そのように 必要とされた  キリストを  苦しむこと(不定詞) 

2曲  人として泣かない者がいようか

四重唱。アンダンテ・ソステヌート、ホ短調(4分の3拍子)

 

Quis est homo qui non fleret

Who is he who would not weep

人として泣かない者がいようか、

  qu.is     関係代名詞・主格・単・男:who 誰が

  est       動詞・能・直・現・単3to be, exist ある

  homo    名詞・主格・単・男man, human being, person,

  qu.i      関係代名詞・主格・単・男:who 誰が 

  non      副詞 :not, by no means, no; ない

  fl.eret     動詞・能・接・未完・単3 cry for; cry, weep泣く

   quiは男性の代名詞であり、homoと一致させている。

fleretは「接続法」であり、可能性や仮定を表すので、homo qui non fleret もし泣かない人がいたとしたら、そのような人は一体誰だろうか?Quisは、男女共通の代名詞であり、男であれ、女であれという意味でしよう。

matrem christi si videret

to see the Mother of Christ thus,

キリストの御母を  見て?

  matr.em    名詞・対格・単・女 mother,  母を

  christ.i    名詞・属格・単・男Christ キリストの

  si         接続詞: if, if only; whether もし

  vid.eret      動詞・能・接・未完・単3see, look at; 見る

  videretfleretと同じ「接続法」であり、実際に見る機会はないだろうが、仮に見たとしたら

in tanto supplicio?

in so much distress?

あれほど苦しむのを

   in           前置詞(奪格(~でもって)をとる)in ~の中で

   supplici.o   名詞・奪格・単・中punishment, suffering;拷問

   tant.o     形容詞・奪格・単・男so much; それ程までの

     tanto supplicioと修飾するため、同じ奪格をとっている。

Quis non posset contristari

Who could not be sorrowful

ともに嘆けぬ者がいようか、

   Quis (qu.is)nonは、第2曲の最初の言葉Quis est homo qui non fleretで説明済

   poss.et      動詞・能・接・未完・単3 be able, can;可能である        

   contrist.ari    動詞・受・不定・現:make gloomy, depress, 悲しくさせられる

    possetに不定詞contristariが続くと、~することが出来る。

     「悲しくさせられない人は誰か?そんな人はいない」という意味です。

Christi Matrem contemplari

to contemplate the Mother of Christ

キリストの御母を、想って?

Christi Matremは第2曲の2目(matrem christi si videretと同じ「キリストの御母を」

  contempl.ari   動詞・受・不定・現: observe;look hard at; contemplate 想って、見て

  不定詞を使っており「キリストの御母を想うことで」となります。

dolentem cum filio?

grieving with her Son?
御子と悲しむさまを

   dol.entem  現在能動分詞・対格・単・共通: feel/suffer pain; grieve 悲しみ

  cum    前置詞(奪格をとる):with, togetherと一緒

  fili.o   名詞・奪格・単・男son 息子

   dolentemは男女共通に用いるが、ここでは女性形で、Matremを修飾しており、「御子と一緒に苦しんでいる御母を」となります。

Pro peccatis suae gentis
For the sins of His people

その民びとの罪のために

 pro       前置詞(奪格をとる):on behalf of;のために

  peccat.is  名詞・奪格・単・中sin; moral offense; 罪

  su.ae    形容詞・属格・単・女his/one's (own), 自分の          

   gent.is    名詞・属格・単・女nation, people;

   suaegentisを修飾し、罪(peccatis)にかかります

vidit Jesum in tormentis
she saw Jesus in torment

イエスが苦しめられ  見た。

   vid.it     動詞・能・直・完・単3 see, look at ; 見る

  jes.um    名詞・対格・単・男  Jesus イエスを

  in         前置詞(奪格(~でもって)をとる)in ~の中で

  torment.is  名詞・奪格・複・中 torture, torment  責め苦    

et flagellis subditum.

and subdued with whips
鞭打たれるのを(御母は)

   flagell.is   名詞・与格・複・中whip, lash,ムチ

  subdit.um  動詞・受・完了分詞・対格・単・男place under, apply; 何々の下に置かれた

     subdit.umの動詞形は subd.o (sub 何々の下へと + do 与える、やる) で、何々の下に (与格)

 何々を (対格) 置くであり、Jesumsubditumはともに対格・単・男で一致しており、

subditumJesumを修飾しているから、意味は「ムチの下にイエスが置かれた」となります。

 

関連聖句、イエスの鞭打ちについては、マタイ福音書2726に記されている。

 Iesum autem flagellatum tradidit eis ut crucifigeretur(ラテン語ウルガタ訳聖書)

  イエスを鞭打ってから、十字架につけるために引き渡した。   (日本語新共同訳聖書)

Vidit suum dulcem natum

She saw her dear Son

見た。ご自分の愛しい御子が

   vid.it  動詞・能・直・完・単3 see, look at ; 見る

  su.um   形容詞・対格・単・男her (own), hers,ご自分の

  dulc.em   形容詞・対格・単・共通sweet; kind, dear;甘い

  nat.um   名詞・対格・単・男son; child;  natus(主格), nati(属格)  

     suum及びdulcemnatumと格・数・性が一致しており、natumを修飾しています。

moriendo desolatum

dying, forsaken,

死に瀕し 棄てられ

   mori.endo   動詞・未来分詞・奪格・単・男:die, 死につつある中で(奪格使用)

  desolat.um   動詞・受・完了分詞・対格・単・男:forsake/abandon 見捨てられた

    ラテン語は日本語に比較し、時間軸を明確にした表現が可能です。すでに民から見捨てられた(完了受動分詞)、そしてこれから死のうとしている(未来分詞)と使い分けています。

  見捨てられたのは御子(natumで、desolatumnatumと格・数・性が一致しています。

dum emisit spiritum

as He yielded up His spirit
息絶えるのを

   dum    接続詞:while, as long as, until;まで

  emis.it    動詞・能・直・完・単3 cast; discharge; expel; 送り出す / 出す、発する、放つ、

  spirit.um   名詞・対格・単・男 breathing, air, soul, 息を、魂を

  見ている間に息が絶えたとの意味となります。

   

関連聖句、ヨハネ福音書19:30によると、十字架上のイエスは母マリア弟子(ヨハネ)に委ねると、イエスはすべてのことが成し遂げられたのを知り、「大声をあげてその霊を引き渡された」と書いてあります。

ラテン語聖書では「霊を引き渡された(tradidit spiritum )」でtradidit(引き渡す)はemisitと同じ動詞活用形(完・能・直3単)です。

3  さあ、御母よ、愛の泉よ

合唱。アンダンテ・コン・モート、ハ短調(4分の4拍子)

 

Eia mater fons amoris

O Mother, fount of love,

さあ、御母よ、愛の泉よ、

Eia      間投詞how now!, さあ(喜びやうれしい驚きを表す叫び声)

mater    名詞・主格・単・女:mother 

fons     名詞・呼格・単・女spring, 泉よ

amor.is  名詞・属格・単・男love,  愛の

  fons amorisは、amorisfonsの属性を示しており、二語で熟語(愛の泉)となります。

me sentire vim doloris
make me to feel the strength of your grief,

悲しみの力を私に感じさせ、

m.e    代名詞・対格・単・男 :me 私を

sent.ire 動詞受・命・現・単2: feel 感じる

v.im   名詞・対格・単・女 strength, (内側から出る) 力、パワー

dolor.is  名詞・属格・単・男pain, anguish, grief, 悲しみ

 vim dolorisは、dolorisvimの属性を示しており、二語で熟語(悲しみの力)となります。

fac ut tecum lugeam.

so that I may mourn with you

あなたとともに嘆かせてください。

ut     接続詞 :as, in order that/to 

      接続法(subjunctive の節を導いて、目的や結果を表す(~する、~となる) 「ように」

tecum cum前置詞: with)+(t.e 代名詞・奪格・単・男): you あなたと一緒に

  cumという前置詞は、本来cumの後に来る代名詞を先に付ける(ラテン語の特徴)

fac   動詞・能・命・現・単2:do, make; 誰誰(対格)に~させる。

ラテン語命令法は目下の者から、目上の者へのお願いの使い方があり、「~させて下さい」となります

lug.eam 動詞・能・接・現・単1:grieve (over) わたしが悼み悲しむ

utが導く節はtecum lugeamですから、「あなたと共に嘆くように」となり、facによって「嘆かせて下さい」となります。

4  この心を燃えたたせてください

バス独唱と合唱。ラルゴ、変ロ短調(8分の4拍子)。

 

Fac ut ardeat cor meum

Make my heart burn

この心を燃えたたせてください。

   fac     動詞・能・命・現・単2:do, make; 誰誰(対格)に~させる。

 ut接続詞 :as, in order that/to

    接続法(subjunctive) の節を導いて、目的や結果を表す(~するように、~となるように)

   ard.eat    動詞・能・接・現・単3: be on fire; burn,燃える

   cor     名詞・主格・単・中heart; mind/soul/spirit / (感情の場としての) 心臓、心

    me.um    形容詞・主格・単・中my 私の

    meumcorと格・数・性が一致しており、corを修飾する

     「私の心が、燃えるようにして下さい」となります。

in amando Christum deum

with love for Christ, my Lord (God),

神なるキリストを愛することで

  in       前置詞(奪格(~でもって)をとる)in ~の中で

  am.ando    動詞・未来分詞・奪格・単・男:love, like; 愛で

  christ.um    名詞・対格・単・男 Christ; キリストを

  de.um        名詞・対格・単・男: god;

   Christum deumは格・数・性が一致しており、熟語神であるキリストとなります。

ut sibi complaceam.

that I may be pleasing to Him

御心にかなうように。

ut            接続詞 :as, in order that/toように

    接続法(subjunctive) の節を導いて、目的や結果を表す(~するように、~となるように)

complac.eam   動詞・能・接・現・1単:please, take fancy of, 誰々の (与格) 気に入る、

   s.ibi           再帰代名詞・与格: him/her  彼に

語となっている名詞と同じ者を指すと考えるとFacの主語であるマリア様ですが、この場合は意味上の主語( Christum deum) を指すようです。 

Sancta mater istud agas

Holy Mother, this I pray,

聖なる御母よ、こうしてください、

sanct.a   形容詞・呼格・単・女:consecrated, sacred,聖なる

mater     名詞・呼格・単・女:mother 

   sanctamaterと格・数・性が一致しており、materを修飾する。「御母よ」

呼びかけですから、それぞれ呼格を用います。

ist.ud    代名詞・対格・単・中 that, that of yours  これを

ag.as    動詞・能・接・現・単2:urge, conduct      行う

   接続法は話者の意思を表す用法にも使われ、「こうしてください」となります。

crucifixi  fige plagas

drive the wounds of the Crucified

十字架に釘づけにされた(御子の)傷を しるしてください。

crucifix.i  名詞・属格・男・単:crucified;十字架に付けられた男の

fig.e     動詞・能・命・現・単2: fix, pierce; 固定して下さい

plag.as   名詞・対格・複・女:wound, injury; (多くの) 傷を

ラテン語の命令法は、「~させて下さい」との願いに使われます。

cordi meo valide.

deep into my heart.
この心に深く

valid.e    副詞: strongly;強く

cord.i    名詞・与格・単・中: heart; mind 

me.o     形容詞・与格・単・中my  私の

cordi meoは4曲目の初めの節(Fac ut ardeat cor meum)にあったcor meumと同じ「私の心」ですが、ここではcordi meoは与格ですから、「私の心に」となります。

5曲  傷つけられたあなたの御子の

合唱。アンダンテ・コン・モート、クアジ・アレグレット、変ホ長調(8分の6拍子)

 

Tui nati vulnerati

Your wounded Son who thus consented

傷つけられたあなたの御子の、

tu.i:       代名詞・属格・単・男your, あなたの

nat.i      名詞・属格・単・男 son; child; 子の

vulnerat.i   動詞・受・完了分詞・属格・単・男:wound 傷つけられた

Tui nati vulnerati格・数・性が一致しており、Tui vulneratinatiを修飾します。

tam dignati pro me pati

to suffer for me

私のために これほど苦しまれた方の

tam     副詞: so much それほどまでに

dignat.i  動詞・受・完了分詞・属格・単・男:becoming/ deserving~されていた

pat.i    動詞・不定・現:suffer; endure; 苦しみを耐える

pro    前置詞(奪格をとる):on behalf of;のために

m.e    代名詞・奪格・単・男      私の

pro meは「私のために」となりますから、「私のためにそれほどまで苦しまれられた」となり、更にdignatiは格・数・性がnati一致しておりnatiを修飾しております。

poenas mecum divide.

share his pains with me

罪の償いを 私にも分けてください。

poen.as   名詞・対格・複・女 :penalty 罪の苦しみを

mecum cum前置詞: with)+(m.e 代名詞・奪格・単・男) 私と一緒に

divid.e   動詞・能・命・現・単2: divide,分ける

命令法ですから、願いとなり「分けて下さい」となります。

6  あなたとともに まことに涙させ

テノール独唱と混声4部合唱。アンダンテ・コン・モート、ロ長調(4分の4拍子)

 

Fac me vere  tecum flere

Make me with you lovingly to weep,

あなたとともに まことに涙させ

   fac     動詞・能・命・現・単2:do, make; 誰誰(対格)に~(不定詞)させる

   m.e    代名詞・対格・単・男: me;私に  (この節のmeは奪格でなく対格

tecum cum前置詞: with)+(t.e 代名詞・奪格・単・男): you あなたと一緒に

   vere 副詞:really, truly, まことに

   fl.ere      動詞・能・不定・現: cry for; cry, weep;涙を流させる

       命令法ですから、願いとなり「私にも、涙させられるようにして下さい」となります。

crucifixo condolere

with the Crucified one to feel the pain,
十字架の苦しみを味あわせてください

 crucifix.o  名詞・与格・単・男 : crucifix;十字架に

 condol.ere   動詞・能・不定・現:feel severe pain; (誰誰と与格)と一緒に苦しむ

   condolereflereは同じ動詞の活用形であり、並行的な願いとなっている。

donec ego vixero.

as long as I shall live

私が生きているかぎり

   donec      接続詞:while, as long as,~の間

   ego       代名詞・主格・単・男;私が

   vix.ero      動詞・能・直・未来完了・単1: be alive, live;生きている

未来完了形を使うのは、わたしは (未来のある時点で既に) 生きることを完了しているから。         

Juxta crucem tecum stare

To stand with you beside the Cross

十字架のかたわらに あなたと立ち

 juxta      前置詞(対格をとる)  near, (very) close to, (何々の) 隣で、そばで、傍らで

cruc.em    名詞・対格・単・女:cross; hanging tree   十字架

tecum cum前置詞: with)+(t.e 代名詞・奪格・単・男): you あなたと一緒に

st.are     動詞・能・不定・現:stand, stand still, 立つこと

    第6曲の初めの節(Fac me vere  tecum flere)と並行した命令法の祈りtecum stare

「あなたと一緒に立つようにさせて下さい」となります。

te libenter sociare
and to be your companion

すすんで ともに

   t.e     代名詞・奪格・単・男:you, thee;あなたによって

libenter  副詞willingly; gladly, with pleasure;すすんで

  soci.are    動詞・能・不定・現: join, ally; share in;  ともにあずかることを

     te libenter sociare tecum flere tecum stareと続く「あなたと一緒(tecum)」

     の文が「あなたによって(te)」に変化しますが、連続した祈りとなっています。

in planctu desidero.

in grief is my desire
嘆くことを私は望んでいるのです。

   in       前置詞(奪格(~でもって)をとる)in ~の中で

   planct.u     名詞・奪格・単・男: wailing, lamentation,嘆きの中で

   in planctu嘆くことにおいて、嘆きながら。

   desid.ero   動詞・能・直・現・単1:  desire/want, 私は望んでいる 

7曲  処女のなかの輝く処女よ

合唱。ラルゴ、イ長調(4分の2拍子)

 

Virgo virginum praeclara

Virgin, most exalted among virgins,

処女のなかの輝く処女よ

Virgo      名詞・呼格・単・女:virgin処女 大文字のVirgoは処女マリア

virgin.um   名詞・属格・複・女: virgin 処女の中の

praeclar.a   形容詞・呼格・単・女: splendid;輝かしい

praeclaraは格・数・性が Virgoと同じであり、Virgoを修飾しています(「輝かしい処女よ」)。

   Virgo virginumで「処女の中の処女」となります。

mihi jam non sis amara

be not now bitter towards me,

どうか私に気を悪くせず はやく

m.ihi       代名詞・与格・単・男;me,私に対して 、  

jam       副詞now,今や/besidesnonと結びつくと「もはや~しない」

amar.a:     形容詞・対格・複・女bitter, harsh,苦い

s.is        動詞・能・接・現・単2 to be, exist あなたは~である

   意思を表す接続法(あなたは~であろうとする)

non          副詞   not, by no means, no

    ここの訳は難しい。直訳では「あなたは私に対して、もはや辛くしないように」となります。

日本語対訳はjamを、「さあ、早く」と急き立てる意味で使っています。

fac me tecum plangere.

let me weep with you

あなたとともに嘆かせてください。

   fac      動詞・能・命・現・単2:do, make; 誰誰(対格)に~(不定詞)させる

m.e     代名詞・対格・単・男: me;私に

tecum cum前置詞: with)+(t.e 代名詞・奪格・単・男): you あなたと一緒に

plang.ere   動詞・能・不定・現:beat; bewailbeat; bewail声に出して失ったものを嘆く

facが文頭にきており、祈り文となっております。

8  キリストの死を私にも負わせ

ソプラノ、テノールの二重唱。ラルゲット、ニ長調(8分の4拍子)

 

Fac ut portem christi mortem

Cause me to bear the death of Christ,

キリストの死を私にも負わせ

   fac      動詞・能・命・現・単2:do, make; 誰誰(対格)に~(不定詞)させる

ut接続詞 :as, in order that/toように

        接続法(subjunctive の節を導いて、目的や結果を表す(~するように、~となるように)

   port.em   動詞・能・接・現・単1:carry, bring 私が運ぶ、(苦を)耐え忍ぶ

  christ.i   名詞・属格・単・男: Christ;キリストの

  mort.em    名詞・対格・単・女: death; corpse; 死を。死体を。

    facで始まる祈り、「キリストの死を心の中にずっと持ちつづけるようにさせて下さい」

passionis fac   consortem

of passion make me to be a partner,

その御受難をともにさせ

   passion.is  名詞・属格・単・女suffering; passion; 受難の

   fac        動詞・能・命・現・単2:do, make; 誰誰(対格)に~(不定詞)させる

   consort.em    名詞・対格・単・女:partner/associate共有者、パートナー

   passionis consortemに結び付き「受難の共有者」となり、facの祈りは、

「受難の共有者になさしめて下さい」となる。

et plagas  recolere.

and the injuries to recollect

御傷を思いださせてください。

   plag.as      名詞・対格・複・女:wound/gash, injury; たくさんの傷を

  recol.ere    動詞・能・不定・現:go over in one's mind; (何々を:対格) 考える、思い出す二つの対格をとる名詞(consortem, plagas)に対する祈り

     更に、facの祈り、不定詞を用いたrecolereにも結び付き(「~思い出させて下さい」)

     となります。

Fac me plagis vulnerari

Let me be wounded with his wounds,

(御子の)御傷で私を傷つけ

   fac       動詞・能・命・現・単2:do, make; 誰誰(対格)に~(不定詞)させる

   m.e     代名詞・対格・単・男:me; 私を

   plag.is       名詞・奪格・複・女:wound/gash,

   vulner.ari  動詞・受・不定・現:inflict wound on; damage傷つけられること

    plagisは奪格であり、手段を表し、facの祈りは「私を、傷で傷つけて下さい」となります。

cruce hac inebriari

let that cross inspire me
酔わせてください、十字架と

  cruc.e     名詞・奪格・単・女: cross; hanging tree;十字架

  h.ac          代名詞・奪格・単・女:this;この

  inebri.ari     動詞・受・不定・現:intoxicate, make drunk;酔わせる

   ここもfacの祈りが続いていて(「私をこの十字架で酔わせて下さい」)となります。

ob amorem Filii.

with love for your Son

御子の愛と引きかえに。

  ob       前置詞(対格をとる): for the sake of, for; instead of; 引き換えに

  amor.em   名詞・対格・単・男: love, affection;

  fili.i    名詞・属格・単・男:son; 御子の

9曲  炎にくべられ 焼かれても

アルト独唱。アンダンテ・マエストーソ、ニ短調(4分の4拍子)

 

Inflammatus et accensus

Lest I burn in the flames of hell,
炎にくべられ 焼かれても

inflammat.us   動詞・受・完了分詞・主格・単・男:inflame, set on fire;炎に焼かれている

   accens.us      動詞・受・完了分詞・主格・単・男:kindle, set on fire;火をつけられている,

   分詞の述語的(副詞的)用法で譲歩節(Even though~)、主格を使っており主語(私)が含まれているから、訳文としては、「私が、炎に焼かれたり、火をつけられても」

per te virgo sim defensus

let me be defended by you, O Virgin,

処女よ、私があなたによって 守られますように。

   virgo    名詞・呼格・単・女:virgin処女

per      前置詞(対格をとる): by, by means of;~によって

  t.e         代名詞・対格・単・女 you, thee; あなた

   s.im       動詞・能・接・現・単1:to be, exist;である 

  defens.us  動詞・受・完了分詞・主格・単・男: defend/guard/protect, 守られている

    virgoは呼格であり、語順が先頭になくとも、「処女よ」と呼びかけ、

     per teは「あなたによって」、接続法で祈りとなり、「守られますように」となります。

in die judicii.

on the day of judgement

審判の日に 

   In     前置詞(奪格をとる)  in, on, at (space);

   di.e      名詞・奪格・単・中 :day; daylight;

   judici.i    名詞・属格・単・中:judgement/sentence;審判

     die judicii.「審判の日」

Fac me cruce custodiri

May I be guarded by the cross,

十字架により 私を守らせ

   fac      動詞・能・命・現・単2:do, make; 誰誰(対格)に~(不定詞)させる

   custod.iri    動詞・受・不定・現:guard/protect:守らされる

  cruc.e    名詞・奪格・単・女 :cross十字架によって

   m.e     代名詞・対格・単・男:me 私を

      ここもfac不定詞(custodiri)の祈りで、「私を守らせて下さい」となります。

morte christi praemuniri

protected by Christ's death,
キリストの死で 力を与え

   mort.e        名詞・奪格・単・女 : death; corpse;死により

  christ.i    名詞・属格・単・男:Christ; キリストの

  praemun.iri   動詞・受・不定・現: fortify, defend in advance; 強固に守らされる

     前文のfacが不定詞(praemuniri)と結びついた祈りが続きます。

confoveri gratia.

nurtured by grace

御めぐみにより 慈しみください。

   confov.eri      動詞・受・不定・現: care for, tend; 育くまれる

   grati.a     名詞・奪格・単・女 :favor/goodwill/kindness/ Graces;恩寵により

     十字架、キリストの死、そして最後に恩寵によって、大事に育てられたい(confoveriとの祈りで終わります。

10曲  肉体が死んでも

四重唱と合唱。アンダンテ・コン・モート、ロ短調(2分の3拍子)

 

Quando corpus morietur
When my body dies,

肉体が死んでも

   Quando    接続詞: when, since,~する時に

  corpus    名詞・主格・単・中: body; person,肉体

  mori.etur    動詞・直・未・単3:die;死ぬだろう

     私達はいつかは死ぬ(未来形morietur)のですが、その時に

fac ut anime donetur

let my soul be given

霊魂にはお与えてください、

    fac      動詞・能・命・現・単2:do, make; 誰誰(対格)に~(不定詞)させる

 ut         接続詞 :as, in order that/toように

         接続法(subjunctive の節を導いて、目的や結果を表す(~するように、~となるように)

     anim.e     名詞・呼格・単・男:mind; intellect; soul;魂よ

   don.etur    動詞・受・接・現・単3: forgive; give (gifts), 与えられますように

  第3曲と同じ、fac ut の構文ですから、「~するようにさせて下さい」となります。

utが導く節はdoneturですから、「与えられますように願います」となります。

anime呼格ですから「魂よ」との呼びかけになります。

paradisi gloria.
the glory of paradise.

天国の栄光を。

     paradis.i     名詞・属格・単・男:Paradise,天国の

   glori.a       名詞・主格・単・女:glory,  栄光が

    主語は「天国の栄光」であり、10曲の3連詩を直訳すると 「肉体が死ぬ際には、魂よ、

天国の栄光が与えられますように願います」となります。

1 1)ラテン語の詩はドヴォルザークが使ったSTABAT MATERの歌詞

   2) 英語対訳はSTABAT MATER - ENGLISH TRANSLATION http://www.stabatmater.info/english/

      の中から、原語のラテン語の意味に近い訳文を利用

    3日本語対訳は「宗教音楽対訳集成」の文書をラテン語順に一部入れ替え

2 ラテン語語形分析はNOTRE DAME 大学のWilliam Whitaker's Wordsを活用し、ラテン語の

   単語の語形および、対応する英語を表示した。単語の語形は、「希・羅語文献の訳し方研究

http://blogs.yahoo.co.jp/dakuserukun/42762557.htmlが参考になった。

   又、単語の語形表示は「教会ラテン語への招き」(江澤増雄著)を参考にした。

 


      <単語の語形表示>

ラテン語の単語の語形は、名詞・形容詞は語根+語形変化(格・数・性)、動詞は時称幹

(態・法・時制)+人称語尾変化(数・人称)で構成される。

  名詞の事例fili.us 「名詞・主格・単・男」では語根がfiliで、usが語形変化

動詞の事例st.abat「動詞・能・直・未完・単3」ではstが時称幹、abatが語尾変化

stでは「態」は能動態、「法」は直接法、「時制」は未完了過去となります。

「態」:能動態、受動態、 「法」:直説法、接続法、不定法、

   「時制」:現在、過去、未完了過去、未来、完了分詞等、

「数」:単数、複数、 「人称」:1人称、2人称、3人称

       他に、品詞として、接続詞、前置詞、副詞等があります。