あら野を楽園に

クリスマスチャリティーコンサートが終わりました。このコンサートは、普段私たちがコンサートホールで演奏している曲の原点、教会という祈りの場で歌わせていただきたいという趣旨ではじめられ、カトリック茅ヶ崎教会のご協力で29年目を迎えました。合唱のほか、ソプラノ独唱や弦楽カルテットの演奏もあり、お客様と一緒にキャロルを大合唱して盛り上がりました。毎年ちょっとだけサンタさんもやってきます。
教会の神父様も毎回お話をして下さいます。今年は”あら野を楽園に”という志を貫かれた、緒方貞子さん、フランシスコ教皇、中村哲医師の3人の方のお話で、取り分けて心にしみました。今まで何気なく歌っていた「あら野の果てに」というキャロルに、みんなの思いがこもっていたように感じました。カルテットのアンサンブルする姿にも刺激され、The Ground は歌いながら胸が熱くなりました。
マエストロのお誕生日でもあったこの日、音楽を通してお客様にも歌っていた私たちにも、何か温かいものが広がり、ささやかなお祝いができたのではないかと思います。いつまでもお元気で長生きしてください。
「聖なる都」を歌うと、いろいろあった1年も何とかやっと終わったなぁという気持ちになります。定期の演奏会とは違う温かい味わいのこのコンサートを大事にしていきたいですね。

教会をコンサートのためにお借りして、座席も客席仕様に移動させていただけるなどいうのは、他にはない破格のご協力体制で、本当にありがたいことです。29年の積み重ねの中で、舞台づくりも着々と進化を遂げてきました。木工の得意な顧問、副団長により、新たな山台や箱馬や踏み台が製作されて、今までの重たいブロックやゴムシート、養生シートが不要になり、より快適で見栄えの良いステージづくりが実現しました。ピアノやカルテット用に軽くて明るいLEDライトも新調しました。クリコン専用の茅ヶ崎の倉庫にびしっと収納された舞台用品の数々は惚れ惚れします。ワゴンに積んで全国クリスマスキャラバンができそうですよ。そのほかにも裏方でたくさんの方々に協力していただきました。みんなでできることを少しづつ、このつながりがコンサートを支えています。ありがとうございました。

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