心の乱れ

11月26日(土)バッハ マタイ受難曲 17・19・20・25番 磯子公会堂

 コロナの感染者が増えてきて、今日からまた抗原検査を再開した。検査実施の判断やキッドの用意など、役員さんのご苦労に感謝したい。
 17番から始まる。不思議な曲だ。全体としては長調の曲だが、繰り返しの部分の転調や、哀愁を帯びた後半のせいで何となく短調の印象が残る。たまにふっと訪れる2パートが同時に動くところが美しい。
 19番は伴奏の刻みが十六分音符で、20番は八分音符。テンポは変わらないが刻んでいる単位が違うと全然違う、という先生の言葉に納得した。
 この2曲はとにかくベースの独壇場。激しい上下の動きは血を流して苦しむイエスを見ている人の心の乱れを表しており、バッハは自分の心だと思ってベースパートを書いたのだという。バッハの心を歌えるなんて、まさに歌い甲斐があるというものだろう。うらやましい!音階や跳躍によって心の乱れがありありと表現されており、それを一番低い声のベースが受け持つのがいかにも効果的だと思う。でも今日は、だんだん人が少なくなる、などと先生に言われながら必死に歌っているのを聴いて、こっちの心が乱れてしまった。すみません!3DM

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