門前の小僧

「門前の小僧、習わぬ経を読む」

暗譜に四苦八苦しているみなさん、ご安心ください。なにも難しいことを考えなくても、繰り返し耳に入れ、ひたすら音読するだけでも、かなりのものが覚えられます。これはことわざになるほど昔から効果絶大の理。覚えなくっちゃと憂鬱になってしまったら、練習が楽しくないですよね。能力開発ゲームのひとつだと思って、ぜひおおらかに取り組んでください。

楽譜からなかなか目が離せなくても、口がすらすら回りやすくなってきたらしめたもの!大きな一歩前進です。読むことにエネルギーを割かないですむようになれば、歌うこと、演じることをもっと楽しめますよね。

吐く息が白くなるような暗く冷たいせりふ、血管が切れそうなほどの熱い叫び、やっぱり顔を上げてばっちり歌えたらかっこいい!!

とはいえ、私たちは門前の小僧のようにたっぷり時間があるわけではないので、いろいろ苦労があります。

私は経文を紙に書き、意味の他に、音量や表情記号その他の情報も書き加えた虎の巻を作成、あちこち持ち歩いています。台所の壁に貼っておいたら洗い桶の中に水没してしまったり、炊飯器の上においておいたら、ご飯が炊けてきて蒸気でふにゃふにゃになってしまったり。通勤電車で読んでいたつもりが、居眠りしてメモを拾ってもらったり、一駅乗り過ごしてしまったりしたことも。

なかなか思うようになりませんが、ちょっとずつがんばりましょうね。

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