息の使い方

先週に引き続き2番の音取りです。通してみるとこの2番は実に様々な表情を持っていますね。重たい棺を担いで行進しているような暗い場面から、耐え忍んで待っていると天国へ行けちゃいそうな感じ。跳躍も多くて音取りは大変なのですが、適切なところで句読点を打ち区切って歌ってみると、不思議と音が正確になります。予測を裏切るブラームス独特のリズムの細工がそこここにちりばめられているので、まんまと歌い手がはまってしまわないように気をつけなくてはいけません。でもこのリズムの掛け合いは、慣れてくるととても楽しいですね。
ここ数週間、斎藤先生の発声の時間は息の使い方の追及をしています。息を吸うとき、吐くとき、自分の体がどうなっているのか、うまく使えているのか。これ、基本ですがむずかしいですよね。なかなか横に入らず、どうもおなかが脹らんで前に入ってしまうような・・・劇団四季の若い女優さんの細いウエストが、息を取るとばふっと広がるのを見て衝撃を受けた私は、入浴前に鏡の前で自分の体をよく観察してみることにしました。
観察の結果、腹式呼吸でブレスがウエストに入ると、肋骨がくっと横に開きます。吐く方は斜腹筋を使う・・のですが、これは体幹の中の筋肉なので外からは見えないのですよね。吐くときには吸ったところより下の方を使うということですが、外からはおなかが出たりひっこんだり、おへその位置が上下します。服の上から触っているだけよりも、どこが動いているのかの感覚がよくわかりました。これで本当に合っているのかちょっと自信ないですが、力の入れ具合が自分で整理されました。わからないままやみくもにやるよりトレーニングのし甲斐があるかなと思います。息は使い方が大事。ジムの時間に頭でなく体が覚えてくれるように鍛えたいですね。息のコントロールができると、歌はぐっとうまくなると思うので、みんなで成果を生み出したいです。

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