スーパードクター

このマエストロのもとでなら必ずうまくなれる。そんな思いを改めて強くした時間でした。どの程度うまくなれるかはその合唱団の志や保存能力などによるけれど、状態に応じて必ず収穫がある、目の覚めるような練習でした。
お題は7番 Virgo virginum praeclara。まずは一度通して状態を診断、音程もテンポ感もいまいち、ぐずぐずよれよれとした出来栄えに、瞬時に明瞭簡潔な処方が繰り出されます。前奏でリズムを感じ取り、声を出す準備をしっかりする。これだけで出だしのタイミングや高さがかなりすっきりします。歌っては休み、また歌う展開なので、効果的な合いの手でお助けも。何回やってもうまくいかないときでも、苛立ちや諦めはありません。また違う方法で取り組みます。妥協しないというのは手の内がたくさんあるからできることなのですね。大人数の合唱を揃えることは容易ではないはずですが、全員が納得するまでひとつずつていねいに直していく真摯な姿勢には、こちらも真摯に応えたい、〝保存″しなくてはと思います。音程やイントネーションについても、和音の構造から高さや音量バランスについての解説があり、みんながそれなりに理解して音を聞くだけで、倍音の鳴り方も違うし、テキストも伝わるようになる。たまたまメロディーパートの特訓を聞いている時間が長かったので、その変化がすごくわかりやすく、大いに感動しました。西洋音楽と日本人のやってきた音楽の違いというお話もとても興味深かったです。うまく歌いたいという気持ちがむくむくと高まりますね。ちゃんと準備して、いい声で歌おう♪

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