1月14日(土)バッハ マタイ受難曲 1番 保土ヶ谷公会堂
十字架を担いで足を引きずりながら歩く、四分音符と八分音符の2対1のリズム。 6小節目で天に昇っていく上昇音階。そんな説明から1番の練習は始まった。先生がダンスと言われたが、確かに4拍子の中に3拍子が入っている8分の12の舞曲のようなリズムだ。しかし、こんな悲しい舞曲は聞いたことがない。長く沈鬱な前奏は悲しみと高揚感の混じったクライマックスを迎え、嘆きの合唱が聞こえてくる。1番はマタイの中で私が最も好きな曲だ。中でも出だしが好き。これから長い長い受難曲を演奏するのだ、という覚悟と興奮が沸き起こる。
印象に残った注意は朗々と歌うよりも正確な音程で、壮大ではなくコンパクトに、というもの。ベルレクの時の歌い方に通じる、余計なものを削ぎ落としたような演奏になっていくのだろうか。四分音符と八分音符の2対1のリズムのパルスがずっと流れており言葉の語尾は2対1の1の方になるので軽く歌う、という説明もとてもわかりやすかった。みんな先生の注意によく反応できていた気がした。
今日から1、2コーラス分かれた練習が始まった。男声が中央で前がテノール、後ろがベース。男声の両隣にアルト、その隣の一番外側にソプラノ、という配置だった。今日は本来1コーラスが担当する部分も全員で歌い、特に最初は1、2掛け合いの部分も両方全員で歌った。カンニングブレスが大変だったが、大好きな1番を全て歌えてうれしかった。従来と違う場所で歌い、新鮮だった人も多いのではないか。私もその一人。今までと反対側から見る指揮やピアノはとても新鮮だった。3DM
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