役割分担

5月28日(日)バッハ マタイ受難曲 4b・4d・9b・9e・10・15・17・19・20・68番 神奈川公会堂

 最初は、当時の人々の言葉を歌にした曲が続いた。4bは1コーラス、2コーラス、各パート同士、などでテンポを遅くしてきちんと合わせ、それからどんどんテンポを上げていった。13小節の4拍目の十六分音符4つを全員で合わせることが重要だ。いつも思うが、各曲のここが勝負、というポイントが本当によくわかる。最後はかなり速いテンポでも全パートぴったり合って、最後のvolkのkも揃っていて気持ちよかった。
 4d・9b・9eは皆弟子の言葉。その中で今日印象に残ったのが9eだ。たった5小節の曲に強弱を細かくつけていくと、それだけでドラマ性が生まれる。不安、疑惑、緊張、否定、様々な感情が見えてくる。そして確信に満ちた10番コラール。見事な対比だ。
 それにしてもコラールは本当に内声が豊かで美しい。外声の枠組みの中でアルトとテナーが絶えず揺れ動く感情のように交互に自由自在に八分音符で動く。たまに仲良く揃って動く。
 今日初めて女声は1、2コーラスの担当の所だけを歌ってみた。イエスを裏切ってしまう弟子は1コーラス。その罪を嘆き反省するのは2コーラス。別に分け方に他意はないんだろうが……。3DM

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