集中力

8月5日（土）マタイ受難曲　40、41ｂ、41ｃ、44、45a、45ｂ、46、50ｂ、50ｄ、53ｂ、54，58ｂ、58ｄ、60，61ｂ、61ｃ、62，63ｂ
この日、午後9時半ごろに起きた大船での架線事故で、周辺の電車が皆停電で止まってしまい、練習帰りの団員の皆さんが大勢巻き込まれたのではないかと思います。私も真っ暗な中、空調もないまま立ちっぱなしで3時間ほど閉じ込められ、避難梯子で脱出、線路を歩くという経験をしました。翌日は吐き気と寒気で一日寝ている羽目に。皆さん大丈夫でしたか？何が起きるか本当にわかりませんね。
さて練習は、前回始まった通し練習の続き。ユダの裏切りを経て、イエスが十字架につけられ嘲笑されてついに息を引き取るまでの場面。二つの美しいアリアもここに入ります。39番AltのErbarme dich(わが神よあわれみたまえ）ペテロの心中を歌ったアリアは本当に泣けます。マエストロは演歌とおっしゃっていたけれど、なるほどその通り。49番SopのAus Liebe（愛ゆえに）もとても美しい。本番中にマエストロが号泣されていたのは強烈に記憶に残っていて、歌い手は泣いてはあかん！と必死にこらえていたのをよく覚えています。解説をしていただきながらの練習で場面も理解できるので、どの曲もだいぶ集中して歌えるようになってきました。アンサンブルがずれても修正すると割とすぐに治ります。どこでずれてしまうのかがわかってきているので、次は1回目からできるようになりたいですね。
練習前の20分ほど、コラールの読みの練習やパート別の練習が組まれています。ドイツ語の得意な人、ピアノが弾ける人、みんなとても上手にリードしてくれます。持てる力を出し惜しみせずに協力し合えるのが嬉しいですね。こんな小さな積み重ねも力になっているのだと感じるこの頃です。