栗を捨てるのは難しい

2025年4月12日(土)ヴェルディ 磯子公会堂

前回はダイヤモンドコンサートのためのヴェルディの練習だったので、2週間ぶりのベートーヴェン、ミサ・ソレムニスである。これから1週間おきに別の曲を練習するリズムに慣れていかなくては。

今回の練習では「Christe eleison」の歌詞の部分を重点的に練習した。そもそも今練習しているKyrieには「Kyrie」と「Christe」と「eleison」この3単語しかないのだ。先日までハイドンの四季の早口言葉に苦労していた私たちとしては楽勝!のはずだが、ベートーヴェンの音楽は思ったより難しい。

先週の練習からなんとなく先生が魔法使いに見えてきたのだが、今週も先生の腕は軽やかに動き、素早く各声部の「Christe」の出るタイミングを指示している様子はまるでディズニーアニメのアラジンに出てくる青い魔人、ジーニーのようだった。無事に仕上がったら、各パートから順番に「Christe」、「Christe」が沸き上がり、アンサンブルが楽しめる箇所なのだが、残念ながら私たちにはまだその余裕はない。

子音の「Chri」の前出しをすること。きちんと巻き舌をしてクリアに発音すること。一言一句をはっきり発音しなくてもニュアンスで伝わる日本語とは違うから、子音は口の奥の方でゴニョゴニョせず、「Chri」を口の前の方ではっきり言うことが欧米人の「Christe」に近づくポイントらしい。母音の重みが「Chri」<「ste」になってしまうと、素敵な「Christe」のアンサンブルのはずがただの日本語の「栗捨て」の言い合いに聞こえてしまう瞬間もあるとか、ないとか・・・。少しでも早く「栗捨て」から「Christe」に進化したいものである。

練習の後半には少し理想の欧米人的な「Christe」に近づけたのか?はたまた今週はこれで限界と諦められたのかもしれないが、とりあえずKyrieを卒業してGloriaの練習へ移った。KyrieよりハードなGloriaの練習についてはまた今度。(TWO)

コメント