クリスマスコンサートお疲れさまでした。前日の強風も収まり、穏やかな晴天で富士山がきれいな朝でした。毎年の1回1回の積み重ねなのですが、やっぱり25年続けるというのはすごいことだと実感したのは、マエストロのお話の中で、今回テノールのソロを歌ってくれたK君がクリコンが始まったときはまだこの世に生まれていなかったという衝撃の事実が発覚したとき。舞台に立っているのに思わずえぇ~!っと声が出てしまったほど動揺したのはなぜだったのでしょう。この世に生まれてすくすくと成長していい声になって団員からソリストになって登場するまでの時間というのはかけがえのないもので、それに匹敵する時間が私にも流れていたのか・・・
あらためて思うに、教会でアマチュアの合唱団がかくも盛大にコンサートをさせていただいているというのはほんとうにありがたいことです。前日から聖堂の中の配置を変えてしまい、ピアノを持ち込み、当日はおミサもお休みに、お御堂以外の施設も全館控室に使わせていただくなど破格の待遇。これは例年あたりまえのように行われてきたわけではなく、代々の神父様の深いご理解や、教会委員会の方々のご協力があってのこと、そして音楽の力なのかなという気がします。毎年この舞台に立つときに感じる大きくて不思議なエネルギー。団員が歌い、お客様も一緒に声を合わせると、空間が温かいもので満たされる。歌は祈り。そのときそこにいた人たちに何かがふり注がれているような気がするのです。
25周年といっても特別な準備はできませんでしたが、歌い馴染んできた心に沁みる小品を拙いながらもていねいに歌うことができたと思います。25年を振り返って言葉を詰まらせるマエストロの姿に、みな胸が熱くなりました。このマエストロのもとで歌っていられるというしあわせも格別のものがあります。末永く、清く正しく美しく歌い続けていきたいと思います。
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