練習していると、みんなドイツ・レクイエム大好きなんだな~というのがよくわかります。歌ったことがある方も多いでしょうし、音取り時期ですが歌いっぷりが違いますよね。よく声も出ていて、ガンガン飛ばしている感じ。頼もしい限りですが、それぞれが歌いたいように歌っていると、テンポが合わなかったり声が合わなかったり、歌い手の“気持ちの良さ”に比べて、聞いているほうの心地よさはさほどではないかもしれません。合わせてこその合唱ですから、もっと周りをよく聴いたり、指揮に合わせたりという神経を使うように心がけたいですね。音取りに余裕がある分の余力を全部合わせることに使ったら、最初からもっといいハーモニーができるかもしれないし、今までできなかった繊細な表現ができるかもしれないし、すみだトリフォニーの素敵な響きにきっとまた感動の演奏会ができると思います。
パートの前まで出前指導中の白井先生の楽譜からバサッと落ちてきたのは、一字一句発音を調べた資料だったそうです。さまざまな母音からアクセント、イントネーション、よどみなく流れるような指導の裏にある、山のような裏付けや経験がちらと見えたような気がしました。ふと思い出したのですが、ドイツ語初体験だった入団間もないころは、一曲ごとに全部単語の発音と意味を調べて単語帳を作り、対訳や解説などのノートも作っていました。知らないこと初めてのことって手がかかるけれど、それがまた楽しいのですよね!ドイツ・レクイエムのような名曲は、何回歌っても奥が深く、マエストロの手にかかると新鮮な発見がいつもたくさんあります。便利な資料も次々と提供されますし、初めての方も歌ったことのある方も、環境、条件は整っています。ぜひぜひ他にはないいい演奏をしたいですね。
コメント