手取り足取り

3番のフーガの音取り。男声、女声の分奏で、この上なく親切丁寧な練習です。さらっと入ってこない難解な動きの部分は、理解しやすい3音くらいのつながりに分割し、部品を頭に刷り込んでからつないでいく。特に難しい音は何度も止めて味わう。苦手・・な意識が芽生える前に、暗譜できるくらい繰り返してしまう。手がかかるけれど、いつまでもぐずぐずするより早道かもしれません。ありがたい練習ですが、それにしても、正しく音程関係を理解できるのは3つまでとは、ちょっとばかり情けない気もします。せめて次回は細かく練習したところをすんなり通過できますように。3番はフーガだけでなく初めの部分もリズムの感覚などがむずかしいので、最初の音取りの時に集中して身に着けたいですね。
CDを聞くときは、メロディ以外のパートをよくきいて、耳を開く訓練をするようにというお話もありました。初めて聞くときはどうしてもメロディばかり聞こえてしまいますが、自分の音が取れてくるとようやく自分のパートが聞こえてくるようになりますね。一応少し耳が開いたということでしょうか。他のパートが聴けるようになるのは、なかなか大変です。不思議なことですが、お互いに聞こえるようになると和音の関係は絶対よくなります。自分に未知の能力があるってちょっとわくわくするので、ぜひ鍛えてみたいですね。
4/29に行われた「若い指揮者のための合唱指揮コンクール」は、とても興味深く、刺激になり、勉強になり、楽しめました。曲へのアプローチの仕方は本当にひとりずつ全然違います。結果からいうと、我らが白井先生はファイナルには残れなかったのですが、最終選考で1位になった方は全く対極にあるようなリハーサル内容だったので、何をよしとするかの基準が違えばひっくり返るということなのだと思います。曲を緻密に分析し、曲そのものが求めているものを表現しようとするスタイルは、理知的な説得力があって私は素晴らしいと思いました。対極の、感性の赴くままに一節歌っては止めて細かい修正をしていく指導法は、合唱団はちっとも歌わせてもらえないので、私だったら欲求不満になりそうな感じでした。プライマリはルネサンス曲だったので、ファイナルのロマン派の曲だったらまた違ったはずですし、白井先生のロマン派聴きたかったです。ブラームスやメンデルスゾーンをはじめ、ブルックナーやレーガーなど、いい曲がいっぱいでした。モデル合唱団はEnsemblePVD。素晴らしい演奏で、朝の10時から午後7時まで(最終の演奏と結果発表までだと8:45)たっぷり堪能しました。合唱って面白いです!

コメント

  1. たのじ より:

    「若い指揮者のための合唱指揮コンクール」は、白井先生のファイナル進出がなくなった時点で席を立ち、酒好きの合唱仲間と「そじ坊」でヤケ酒を飲んでました。
    欧州の審査員3人の方々の審査基準がどういうものか、素人の私には分かりようもありませんが実に理解に苦しむ結果でした。それは兎も角として、本選に登場した若い指揮者の皆さんの才能は実に素晴らしいものでした。

  2. たひこ より:

    白井先生お疲れ様でした(^O^)/
    聞きに行きたかったなぁ…(^。^)

    家での予習…人差し指で鍵盤と格闘する私は、その人差し指が押した音が果たして合っているのかが先ず疑問^^;
    不安いっぱいで練習に臨むと、あー なんだ そうかーぁ…と少しホッとする。
    マエストロが懇切丁寧に音の捉え方や練習方法を教えてくださってるのだから、私みたいなプンチャカリンは予習より復習をシッカリやらねばね〜σ(^_^;)
    ドイツレクイエム初挑戦…何度も歌ったコトのある方々と御一緒なんて、恐れ多い。足を引っ張らない様にしなくては…でも、誰でも最初は初挑戦ですよね…はは(^◇^;)