一時たりとも日常に戻らず

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今日(明日も)は県の合唱祭(我々、湘フィルは明日の夕刻が出番!)なので、マエストロはそれが終わってから駆けつけてこられる、ということで練習後半からのご指導。

前半は、白井先生のご指導で、ドイツ・レクイエム第6楽章冒頭からの復習(音取り?)であった。

とてもとても、実践(戦?)的なご指導であったと思う。まず言われたのが、歌詞のドイツ語について、長母音であるか?、短母音であるか?、語尾なのか?、語頭なのか?…これらによって、歌い方・声の出し方を変えねばならないということ。

このほか、歌詞或いは曲の内容に拠りどのような響きを選択すべきか、音程(階?)の取り方、息の流し方等々、曲に即していろいろ教えてくださったが、特に「う~む!」と感服したのは次の点であった。


・冒頭の“
den” の響き:弱いがはっきりした響きが要る…「den den den denデンデン虫じゃない
けど
()、最適の響きを探しましょう」と、響きを変えて歌ってみてくださった。


・息の流し方:ただ流せば良いのではない。(曲により)自分の重みをかけないように、
また音符の長
さ等により、流す速さを変えることが必要。と、思いもかけないコメント
をいただいた。

それにしても、マエストロはもとより、服部先生といい、白井先生といい、斎藤先生、織田先生、北野先生と、なんと湘フィルは指導陣に恵まれていることか!
ありがたい事である。改めて感謝しなければ!

 


そして後半は、マエストロのご指導で、明日の合唱祭の本番ステージに向け、ドイツ・レクイエム第
4楽章の仕上げである。

先週に引き続き、精緻に細部を磨いていかれたが、今日は、特にメンタル面というか、気持ちの持ち方等についてのご指導が印象的であった。


例えば、

・(Meine Seele を歌う前の間奏の過ごし方というか準備について)―自分の心から「私の心」と歌お
うとしている様子が(顔つきが変わっていくのが)、聴いている人に感じられ
るように、時間をか
けて準備をすること。


・(同様に
Wohl denen の前は)-ブラームスが準備してくれた、こんなに素晴らしい空気(雰囲
気?)を味わいながら、(短くヒュッとではなく)ゆっくりと息を吸って歌い出す
と…そうすること
で、その場の空気の動きが、歌いだされた音楽が、全然違ってくる。

極めつけ(というか、総括的には?)は、


・「一時(いっとき)たりとも、日常に戻らず」というもので、先週の「最後まで顔をおろさない」と
軌を一にするご指導であるが、一フレーズ歌い終わる度に(休符で)、フッと気を緩める(=身体の
支えも崩れてしまう)ことなく、曲の終わりまで、メンタルのテンションを維持するように、という
ものである。

 


間違いなく、気持ちの持ち方により、歌(演奏)は、大きく変わってくる。

明日はそのことを忘れずに、湘フィル通信・今月号にSop. Y さんが書いて下さったように、

「天国のことを想いながら」歌いたいと思う。

 

良い演奏ができますように。

 

by Sham

 

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