ピアノのヴェルレク

7月9日(土)ヴェルディ レクイェム 2・4・7番 神奈川公会堂

 ピアノの話が続く。多い人数でピアノを歌う効果,ピアノで歌うと聴いている人の耳が開き,そこにフォルテで歌うと驚く,などとてもよくわかる。ppppからpまで段階的に減っていき、怒りの日が近づいてくるような所もある。ピアノで歌うのはフォルテの何倍も体力や集中力が必要だ。私たちはそれをドイツレクイェムでいやというほど経験した。1時間以上歌ってきて最終盤で出てくる、あの7番の情け容赦もない高音極弱のSelig sind!目ん玉ひんむいて眉毛つり上げて,音下がったらどうしよう,変な声出たらどうしよう,という恐怖と闘って必死に声を出したものだった。あの経験を活かしてpppppからpまでを可能な限り美しく歌い分けたい。…… 6月3日の演奏会のDVDをもらったので,つい回想モードになってしまいました!
 今日はなんと言ってもベース。139ページの半音と全音が入り混じった不思議な下降音階。57ページから様々なバリエーションで繰り返される下降型。まるで付点や副付点で不安感をあおりながら地獄に導いていくような旋律がすごかった。ちょっと歌ってみたかった。3DM

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