倍音・和音

11月12日(土) バッハ マタイ受難曲 4d・9b・9e・10・3・15番 港南公会堂

 発音の確認、リズム読み、パート別、2声、4声と丁寧な密度の濃い練習が続く。今日練習した4d・9b・9eの、弟子たちの言葉の歌の中で1番好きなのは9bだ。最初のwo3つと、伴奏の山型の分散和音でもう本当に心が暖かくなる。どのパートのメロディも自然な流れで美しい。一つの単語を八分音符二つに分けて歌うところも良い。大切に歌っている感じがする。先生が「のどか」と言われたように、この歌のどこにも悲劇の前ぶれはない。それだけに胸に迫る。
 3番のコラールでは最後の和音でベースが歌うと倍音が出るので、ソプラノは強く歌う必要がない。その方がきれいに聞こえる、という話がおもしろかった。先週に引き続き倍音の話。倍音を活かせるようになると、合唱の幅が広がる気がする。今後も様々な「倍音」が出てきそうで楽しみだ。コラールではこのような縦の関係性を意識すると合唱団の能力が上がる、とも言われ、縦の関係性の詳細な説明が続いた。確かに横のメロディよりも自分の声を全体に合わせようとする意識が高まる気がする。アンサンブルの基本だというコラールを通して、この1年で倍音や縦の関係の和音に敏感になれるだろうか。3DM

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