9月30日(土)バッハ マタイ受難曲 1〜41c番 神奈川公会堂
今日は曲の途中でぶつぶつ切ってその都度細かく修正していった。明日からもう10月。いよいよ総仕上げに入ったのだ。
1番時間をかけたのはもちろん子音だった。1番ではkommt,sehet,wenなどのキーワードを練習した。もう何度目の練習になるのだろう。曲の最後の子音は4bのVolk、27bのBlut、36dのschlugを練習する。子音は別物であり、それだけを単独で飛ばすのだが、これが難しい。自分のリズム感のなさが悲しく、楽譜にうまく可視化できず不安だ。先生!本番もガッツポーズで合図してください!
30番は喪失感、40番は温かさ、などその曲を一言で表す言葉もわかりやすかった。40番は11小節からのフレーズを指揮する時の左手で大きく弧を描く動作が温かく、その動きに声が引き出され、本当に温かい気持ちになった。
今日はユダ、ペテロの部分も練習し、我らが団員二人がすばらしい美声を聴かせてくれた。先生はペテロが人間的で大好きだと言われ、とても共感した。私はユダも人間的だと思う。ユダにだって銀貨30枚が必要な理由があったのだろうが、目先の欲に目が眩み、後になって事の重大さに悩み苦しみ首を吊ってしまうユダの短絡的な行動には、人間の弱さが本当に残酷に出ていると思う。
この他にもマタイには人間のあらゆる側面を散りばめたドラマがありありと描かれている。そうだ、それをオペラティックに歌うのだった。最後の最後まであきらめずに練習したい。3DM
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