10月5日
やっと涼しくなったと思ったら、また少し夏が戻ってきたようで、蒸し暑い。
今日の練習はマエストロご指導で、ベートーべン「合唱幻想曲」からスタート。
Prestoへのテンポアップを、アッチェルランドしてあげていたのを、一気に切り替えるやり方に変更された。
この方が、最終的な目標テンポにキチンと到達出来て、その後の流れに乗っていける。
この曲、ピアノが大活躍する「合唱付きピアノ協奏曲」といった趣の曲で、合唱部分は短いけれど、言葉(ドイツ語)を早いテンポで歌わねばならないので、地道に歌詞音読を繰り返して、スラスラと喋れるようにしたいものである。
そして本日のメインは、シューベルト・ミサ曲変イ長調の「Credo」…一番の難曲である(と私は思っている)。
マエストロは幾つもの課題の箇所、チェック・ポイントを、繰り返し、丁寧に、緻密に、確認しご指導していかれる。
Graveの転調部の和音の移りかわりも、キチンとチュー二ングされ、「こんな音、響きがする」のを体験させて下さる…我々歌い手側は、早くそれらを身につけ(摺りこみ)、何時も再現できるように、精度を上げていかなければならない。
しかし今日の練習で、私にとって最も印象的だったのは、我々テノールの、あるフレーズの練習での次のようなシーンであった。
一回、歌わせてマエストロは
「一生懸命、良く歌えていると思う。でも、幾つものバラバラの一生懸命が聴こえる。もっと一つに、一丸になろうとすれば? ハイ、もう一度。」と仰った。
…「うッ!」と思って(少しショックを受けて)、皆の声を意識してもう一度歌うと、はるかに揃ってくる!
ほんの少し、意識する、聴こう、合わせよう、と思うだけでガラリと変わるのだ!
実は先週のテノールのパート・ヴォイトレでも、斎藤先生から「テノールは、注意すれば、直せば、キレイに歌えるのに…。」というお言葉をいただいた。 相通ずるものが有ると思う。
当たり前のことかもしれないが、一生懸命になるあまり(あるいは興奮して?)、ひたすら(やみくもに?)声を
出す(張る)のではなく、聴こう、合わせようという意識を持って(それで耳が開くはず)歌うことが、これからますます求められる、と思う。
皆さん、心して精進しましょう!
Sham
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