楽譜に書いてあることを全部実現する。歌い手としては当然求められることなのだけれど、やっているようで全然足りていないことがたくさんあります。見慣れたアクセント記号ひとつにしても、アクセントの表情~強くした後弱くなってから回復する~なんていうことがちゃんとできていたかどうか、crescやdimの音量変化の振り幅も、聴いている人に伝わるくらいになっているかどうか、などなど、細かくたどっていくとすごく体力が要る練習でした。大人数でppを表現するのは相当大変だし、力任せでなく美しく響くffを実現するのもなかなか難しい。単純計算で音量を増やしたり高い音を出したりするにはそれなりの息のエネルギーの供給が必要なわけで、足りなければ届かなかったり遅くなってしまったりするのは当然です。めくってビックリ、フォルテシモ!なんて間に合わないので、楽譜の風景もちゃんと覚えないといけません。だいたい歌えるようになってきたら、その後どんな練習をするか、慣れてきてそこそこに歌えるようになるか、細かいことの実現に力を注ぐかで、ずいぶん違う本番になるのだろうなぁと思った一日でした。
エアコンの効いていないエリアは、暖房をしているのではないかと思うほどの蒸し暑さ。空気の重たさが体に堪えます。湘フィルの夏の風物詩、団長制作のマエストロ用エアコン風避けルーフも早くからフル稼働です。猛暑もまだまだこれから本番。夏バテしないように体力つけて元気に歌いましょう。
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