6月3日(土)磯子公会堂 マタイ受難曲 19・20・25・27a・27b・29
音取り後二巡目に入ってから、練習のスピードと密度が俄然アップしています。うまくいかないところを取り出しては、具体的な方策を伝授して徹底的に繰り返す。どのパートも容赦なくぐいぐいと進められる練習は、見違えるほどの効果を生み出すことも多々あります。これを一発で習得していったら、本番はすごいことになる、と思うのだけれど、次までなかなか身についていないのが悲しい。でも、一度与えられたヒントや気づきは、繰り返すたびにじわじわしみこんでいくと思います。何回繰り返せるか、この刷り込みがカギですね。難関の27b、Bassの雷鳴の部分は、はじめはドロドロしていてよくわからなかったけれど、どこを起点に感じるかをみんなで揃えていくと、たちまち推進力が生まれて、速度を上げても耐えられるようになってきました。私がうまくできるようになりたいと願っているのは、長い音符でのmessa di voce 。息の密度を上げると響きが増える。それが他のパートと反応を起こす。ただのcresc.とも違う、デリケートな変化、これを自在に操って響きの色彩を感じながら歌えたら、もうしびれますよね~。スラーのニュアンスも、軽やかに柔らかくって憧れます。難しいところほど、光の速さで合わせなくてはということで、マタイも暗譜指令が飛び交うようになりました。そう、言葉を読んでしまうとたちまち遅れてしまって合わないのですよね。29番も、出だし、切り際、子音の捌き、裏拍の感じ方等々、いろいろ気をつけて、うまくいったところで終了。気持ちよいところで早めに終わって、いつもより早い電車に乗れました。充実の練習。一晩寝ても忘れませんように。
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